ご覧いただきましてありがとうございます萩原朔太郎第一詩集「月に吠える」と第二詩集「青猫」の初版本復刻本の２冊セットです「月に吠える」大正６年に発行された萩原朔太郎の処女作品集で５４編の詩を収録しています朔太郎は当初白秋等の影響を受けた詩を書いていましたがこの「月に吠える」で自分の作風を確立しました朔太郎は書き上げた原稿をビアホールで紛失し改めて書き直すトラブルもあり苦しんだそうですそれでも詩壇・文壇から激賞され朔太郎の詩人としての名声を高めました出版部数は５００部と少なく一部の詩を内務省からの命令で削除されました削除された詩は「愛隣」と「恋を恋する人」の２編でしたすでに製本が終わっていた本の２編５ページ分を切り取って無惨に傷ついた本が発売しました売り物にならなくなった無削除版も近親者や親しい人にごく少数贈られ存在しプレミア化しました当復刻版は無削除版を可能な限り忠実に再現しましたので「愛燐」と「恋を恋する人」の収録されていますさらに初版の誤植も「悩ましい」→「脳ましい」もあえてそのままです評判を博した「月に吠える」は再版の話もありましたが中止となり実際に再版されたのは大正１１年になってからでしたが装画等が変わっており初版本のままではありませんでした今回の復刻本は貴重な初版無削除版が読めるわけです復刻版は経年のわりにはキレイな本ですカバーや裏に弱いヤケがあります(写真７参照)ページはキレイでアンカットの未読品です「青猫」「月に吠える」が月に向かって吠える犬ならば「青猫」は都会の電線の青白いスパークが猫を写し出す青い影近代詩の詩的世界を切り開いたのが「月に吠える」であり「青猫」は輝かしい処女詩集の成果を発展拡大しました大正１２年に発行された第２詩集で５５編を収録しています青猫を書いた頃は私の生活のいちばん陰鬱な梅雨時だったと後年の文章「青猫を書いた頃」で回想しているにもかかわらず芸術的においては第１詩集「月に吠える」を遠く越えているという評価もあります本自体はキレイです箱にヤケがありますアンカットの未読品です復刻版といえども発行から４５年近く経過した古書ですのでご理解の上よろしくお願いいたします

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